Entre la poire et le fromage 

『洋ナシとチーズの間』 パリのよしなしごとを徒然なるままに

ついぞパリ・オペラ座チケットをゲットした件

 パリに来てもうすぐ一年になろうとするのに、どういうわけかパリ・オペラ座鑑賞に行ったことがなかった。「あれは観光客のモノ」「私には至高の芸術すぎて(まだフランス滞在に苦しんでいる最中の)『今』、手を出すべき時じゃない」などとたぶん深く深く、思い込んでいたのだろう。東京上野文化会館にオレリー・デュポンが、イザベル・シアラヴォラが、アニエス・ルテルシュが、マリ=アニエス・ジロが、来た時は涙したもんだ。だからなんというか、気軽に足を踏み入れちゃいけない、まだその時じゃない気がして、一年ものあいだ、遠くからその姿を眺めるだけだった。と言っても書籍を求めて、ショップには行ったのだけれど。

 先日ダンスレッスンにいったとき、クラスの友人が「観光客はあんまり知らないんだけど、ゲネプロがあって実は安く、しかもダメ出しなんかもたっぷり見られるからあんた観た方がいいよ」と勧めてくれた。といっても、今シーズンももうすぐ終わり、残るは3作品しかない。ネットで見ても「リハ」(レペテ、だ)とか「ゲネプロ」(ゲネはドイツ語だったはずだ)ってフランス語でなんて言うんだろ・・・。そしてついにその秘密がわかった。ネット上で作品名の上にballet/operaのカテゴリーじゃなく「CONVERGENCES」と小さく記載されているこれだな。でもコンベルジェンスって、収束とか集中とかそういう意味じゃあ・・・??しかも次回、ラトマンスキー作品の場合、通常上演劇場はガルニエ宮となっているけれど、こちらはバスティーユで開催されるみたいだ。ほう。

 あいにく土曜日なので、ダンスレッスンのためウワサのゲネは取ることができなかった。ただせっかくなので、いちばん安い席で今空いているところを押さえた。ネット上では完売だったから。そしておとといの日曜も当日券狙いで一時間前に並びに行ったけど入手ならず敗退したので。随分先になってしまうけれど、ジョージバランシン/ベンジャマン・ミルピエ(今期からルフェーベル監督の後を継いで、パリ・オペラ座監督就任予定)のお披露目/新作品(世界初)を6月に、ノートルダム・ド・パリを7月に、バスティーユ窓口で予約してきた。どちらも15ユーロは最後の一席で、ネット販売はナシなので、良かった。

 それにしても、本年秋就任予定の若い(昨年36歳だったから今年は37歳か)ベンジャマン・ミルピエの監督内定発表は衝撃的だった。クラシックダンサーでなく、振付家出身の監督就任はさくっと調べてみたら、セルジュ・リファール(ロシアの振付家・ダンサー)以来。

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 ミルピエはリヨンのコンセルヴァトワールのバレエ科卒業後、NYのアメリカン・バレエ・スクールを経てNYCB入団。ジェームス・ロビンズとの邂逅がある。彼自身にクラシックのレパートリーはあまりなく、振付家として活躍し2011年退団後は自身のバレエ団を創設し率いてきた。

 今年は既にイザベル・シアラヴォラが引退、この後ニコラ・ルリッシュ、アニエス・ルテルシュ、来年は私もずっと見続けてきたオレリー・デユポンが去る。ミルピエとともに新時代がやってくる。


Daphnis et Chloé - Pas de deux - YouTube

Daphnis et Chloé  Chorégraphie : Benjamin Millepied 
Musique : Maurice Ravel Direction musicale : Philippe Jordan Décors : Daniel Buren 

ベンジャマンの新作より。

オレリー・デユポンとエルベ・モローのパ・ド・ドゥー。美しすぎる。