Entre la poire et le fromage 

『洋ナシとチーズの間』 パリのよしなしごとを徒然なるままに

マラーホフ後任ベルリンバレエ監督:ナチョ・ドゥアト就任へ~欧州バレエ団芸術監督交代劇が熱い

 ニコラ・ル・リッシュがパリオペラ座を去り、2014夏のビッグイベント終了か?(笑)。あまりの寒さに筆が進まず、ソルド(セール)で意を決してウールのセーターを買った私。パリに夏はない。人々は7月に入ってからというものオーバーを着こみ、帽子をかぶっている。ルイザ・メイ・オルコットは言った。「雲の向こうは青空」。しかし今月、誰がパリで青空と太陽を見たか?冗談抜きで寒すぎる。日々夕方過ぎまで貧血気味で体温が上がらない。いったいここは地球のどこで、季節はいつなんだ?雨に降り続かれ気分も落ち込むけれど、誰かが上げてくれる訳でない、自分でcheer upしていかないと!!

 そういう時に限ってダンスクラス選びでずっこけてしまったり(夏休みに入ったティーンエイジャーばかりの初心者クラスに間違って紛れ込んでいたり、ビッグネームの教師だから行ってみたら、3人しか居なかったり)どうも、ダメ感が続いている。

 モチベーションを上がるのを待ってはいけない。ダメなときこそ、ルーティンの力を大事にしないと。やるべきことを「習慣の力」を借りて黙々と修行僧のようにこなす。行かなければ「ゼロ」だけれど(あるいはただの後退だけれど)、「あ、今日、行って良かった」と思える一瞬が、必ずある。キッついのは、教師のほうだっておなじだ。生徒は週ごとにどんどんバカンスに出てしまい、減っていく一方だ。こんな天気では、現役時代の古傷だって痛むだろう。こっちが教師を盛りたててやるぐらいのエネルギーを出して行かないと。 

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 ところで、ニコラの件ですっかり、すっかり、忘れていた。先月はお隣、ベルリンでウラジーミル・マラーホフ(46)が引退したのであった。後任はスペイン出身、コンテ振付家、ナチョ・ドゥアト( Nacho Duato)。56歳。キリアン・フォーサイス、ノイマイヤーに続く世界の奇才。1990年からスペイン国立バレエの監督を務め、2011年ミハイロフスキーの芸術監督へ。2014年8月付でベルリンへと昨年の調印の段階では報道されたけれど。マラーホフは、東京バレエ団へ一年契約でアーティスティック・アドバイザーの肩書きで移ることに。でも自身が踊るかは不明。ベルリンに犬を飼っていて、家も残していくから、東京と往復する、とドイツのテレビで言っていた。(インタビューは英語でドイツ語の翻訳がついていた)

 ナチョ・ドゥアトが長年率いたスペイン国立は、後任にパリ・オペラ座を引退後のジョゼ・マルティネスが当たった。それでもナチョがロシアに行ってしまった時には彼を慕って随分ダンサーもカンパニーを動いた。ベルリン・マラーホフ退任⇒ナチョ後任劇も当時はいろんな報道がなされた(詳細は省く。マラーホフが相当ショックを受けていた印象)が、究極『じゃあ、ベルリンバレエ団はこれからどこへ向かって行く?』のか。文化大臣サイドの話では、古典回帰を狙っている割に、コンテ世界最強の振付家を呼んじゃったわけだから、そらどうしたって「え、どうするんですか、どうされるんですか、ベルリン??」ってなことになるわけだ。ベルリンの観客にゆだねられているが。

 2014年、芸術監督の交代劇が熱い。パリオペラ座はルフェーヴェル後任に36歳のバンジャマン・ミルピエが。ベルリンはマラーホフが去ってコンテ振付家のナチョ56歳が。そうそう、ニコラ・ル・リッシュをダンサーとして敬い、母国スペインの芸術監督の座も狙って舞台芸術学の修士号まで取得したタマラ・ロホ(39歳)は昨年一足先にイングリッシュ・ナショナルバレエの監督に就任。ロイヤルバレエからアリーナ・コジョカルを引っ張ってきたり、監督の「役得」を利用し最後にちゃっかりニコラを呼んだりと、独自の道を突き進んでいる。この秋シーズンは、欧州バレエ団の監督たちの歩き方を、フランスから見守ることにする。

 ナチョ・ドゥアト!!you tube検索したら、なんと、ビヨンセ(beyonce) 振りつけているではありませんか!!コンテ世界最強男の歴史の手にかかると、ビヨンセがこうなるんだ・・・これ、ストリートジャズファンは知ってるんだろうか??(笑)

 

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