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Entre la poire et le fromage 

『洋ナシとチーズの間』 パリのよしなしごとを徒然なるままに

注目の欧州若手振付家たち

 先日紹介したばかりの、ベルリッツバレエの振付家:Thierry Malandainが、マラーホフのタリオーニ賞の本年度最優秀振付家部門にノミネートされている。 (Cinderella, Ballet Biarritz:サンドリヨン=シンデレラ、ベルリッツバレエでの業績) 

 こちらは6月にベルリンバレエ芸術監督を退任したマラーホフが個人の財団を作り、十年以上前から、賞を授与している財団事業。他の賞部門としてはカンパニー、ダンサー(男女それぞれ)、芸術監督、デザイナー、映像(DVD)など詳細に設置され、欧州各国(と言っても、お膝元ドイツ強し)が対象となる。まあ個人財団だし。チェック必須でないにせよ、ドイツ語圏でとりこぼし情報(こんないい作品、ダンサーが!など)に出会えたり、今回のように、仏語情報なのに逆輸入の形で欧州内評価が伝わってくることになる。

 大手カンパニーや最優秀監督賞、というクラスになると、ビッグネームばかりでその業績も広く知られている。というわけで個人的興味は「若手振付家」のリスト。こっちが初見でも、新進気鋭の注目株で実績を積み上げているころだから、押さえておくべき若手である。

1)まずはMarco Goeckeさん、ノミネートはシュトゥットガルトバレエ団コレオグラファーになっていたがコンテを得意とする母国、NDT(オランダバレエ)を本拠地として活動。下は『Hello Earth - Marco Goecke - Programma III - NDT 1』より。ニジンスキー賞はじめ、既に多くの国際振付賞を受賞しており、ベテランの域。

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2)興味深いのは、英国のケネス・ティンダル:Kenneth Tindall。ノーザンバレエのプリンシパルとして活躍し、2012年のハノーバーの国際振付家コンクール賞受賞、称賛を浴びている。以下写真は思いっきりフライング情報!2014年9月の新作、「FORBIDDEN FRUIT」(禁断の果実)、英国サドラーズ劇場にて。

f:id:kotorio:20140812183317j:plain FORBIDDEN FRUIT , SADLERS WELLS GALA

ケネスHP:http://www.kennethtindall.co.uk/news 

こちらはノーザンバレエの『クレオパトラ』メイキング映像。3:52あたりで話しているのがケネス本人かな。作品はオペラのようでもあり、チャレンジングです。


Northern Ballet - The Making of Cleopatra - YouTube

以下は振付風景、自身の解説付き。


Creating Kenneth Tindall's The Architect - YouTube

 3)パリオペラ座、モンテカルロバレエで仕事をしているJean Philippe Dury。彼は元、ナチョ・ドゥアトのところでプリンシパルダンサーとして活躍していた経歴がある。自身のカンパニー『ebbcompany』(EBB=Elephant In The Black Box )DURY JEAN PHILIPPE を率いて、スペイン、韓国など世界ツアーも豊富。力のあるダンサーを擁し、見ごたえのある作品を作り上げている感がある。

https://www.facebook.com/jeanphilippe.dury

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 他にも候補はいるのだが、やはり気骨があって、それなりに見ごたえのある振付家、となるどどうしても男性ばかりになってくる。私はまったく男尊女卑とか、フェミニズムとか、そういった政治的・思想的な支持はいっさいないのだけれど、どうしても「コレオグラファー」という職業は、昔から、本質的に、男性に向いている気がしている。