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Entre la poire et le fromage 

『洋ナシとチーズの間』 パリのよしなしごとを徒然なるままに

あと戻りの推理 

Sherlock

 異常なことというのは手掛かりにはなるがじゃまになることはない。一番重要なのは「あと戻りの推理」ができる能力だ。――と、歴史上、あの分野で世界でおそらく最も有名な、コンサルティングの彼は言う。

「これは実に有効で簡単な方法なんだが、世間じゃあまり活用されていないね。日常生活では未来へ向かって推理する方がはるかに役立つ場合が多いから、過去へあと戻りするほうはどうしてもなおざりにされてしまう。総合的な推理のできる者が50人いるとすれば、分析的な推理のできる者は、せいぜいひとりというぐらいの割合さ」

 相方がどうもよく分からない、というと

「例えば一連の出来事を聞かされて、その結果がどうなるかはたいていの人には分かるだろう?つまりそれらの出来事を頭の中で総合して、次に起こることを推測するわけだ。ところが逆に、ある結果を聞かされて、その結果が出るまでにどんな段階を経てきたのかを論理的に推理できる人は殆どいない。これが僕のいう、あと戻りの推理、つまり分析的な推理、というやつだ」

 この方法は「Abduction」(アブダクション)=論理的法則に基づいた推論、とも言わる。When you have eliminated the impossible, whatever remains, however improbable, must be the truth.不可能を消去して、最後に残ったものがいかに奇妙であっても、それが真実となる=消去法の論理も使う。実際にエジプト国家警察では彼の経験を実例に、教育テキストとして使用したとのこと。

 お国はお隣イギリスご出身でロンドンベースに活動された彼だが、どうも後年、英国政府からの叙勲を辞退したらしい。一方で、フランス大統領からレジオンドルール勲章を授与されている。また彼の両親や家系についてあまりよく分かっていない中で、唯一、ハッキリと本人が明言したというのが「祖母がフランスの画家の姉妹だ」ということ。以上2点の理由から、フランスで彼の人気はご本家に勝るとも劣らず、公式協会の活動も大変盛ん。読み応えがありすぎて、徹夜覚悟のHPなので週末以外は閲覧注意(笑)仏語サイト= http://www.sshf.com/ 

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