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Entre la poire et le fromage 

『洋ナシとチーズの間』 パリのよしなしごとを徒然なるままに

BBC Sherlock 1 (study in pink) /現代版『シャーロック』仏語版CMお試しあれ

  BBC『SHERLOCK』(現代版:シャーロック)

 昨年パリのFNACで仏英バージョンのシーズン1/2セットDVDを購入。当初は語学力向上の意図もあって仏語吹替えでみるも⇒仏語がどうもホームズに合わない気がする⇒英語音声仏語字幕でみる⇒頭が混乱⇒結局英語オンリーに限るのでは?――という結論に。

 仏語違和感が沸点に達したのは世界で最も有名な(?)住所たる≪221Bベーカーストリート≫、これを洒落たシャンソン風に「ドゥー・ソン・バンテ・アン❤べー」などと発音されりゃ卒倒寸前である。免疫がないただのパリ滞在人なので、全身かきむしりたい程の「ビザ―ル」(奇妙な)感じにとらわれて、これはシャーロックホームズじゃない、国境を渡って何か別のドラマなんだと信じたくなる。(その上、仏語吹替えの声が私の趣味でない)―――以下動画3連発。

★仏「211B」シーンあり 30秒のバンドアノンス(CM)はこちら


[Sherlock] Bande-annonce française de la saison 1 - YouTube

★フランスTV放映時のBonnde anonce(1:36)ちょっと耳が慣れる――かも。


[Sherlock] "Une étude en rose" (1x01) - Bande-annonce de France 2 - YouTube

★ドイツ語だと、何故かまるで違和感ない気が・・・★


SHERLOCK - Staffel 1 DVD Trailer - YouTube

 シーズン3のフランス放映は日本と同様5月と分かり、待ちきれんと1/1の英国放映から4週間後には、UKアマゾンから1~3セット(英語版)が届いて春になるまで繰り返しみていた(笑)

 本日ふと「そう言えば、日本語字幕ってみたことない」と思い立ち、突然ですが、グラナダ版からしばし浮気し、初のBBCシャーロック日本語字幕チェ~ク体験!

 感想以下、箇条書きに。

 1)死者3人から4人へ増えるシーン:「クリスマス!(のようなお祭り騒ぎだ、最高だ、の意)」とシャーロックが飛び上る。この不謹慎な「クリスマス」のひとことこそが、シャーロックの変人ぶりと、ひきまくるワトソンを対照的に表す必要不可欠の単語だったのだが。日本語版では訳されておらず。

2)カンバーバッチさんの「アフガニスタンorイラク」のところの「ック」の発音が私的ツボ。わざとらしいこの一音、シャーロックの推理の自信のほどを初対面の相手に誇示しているように聴こえる(笑)⇒注:個人的見解です

3)「ハリー」は「ハリエット」の略、とは!これまたテンポのいい会話。私もやられた。何でもないシーンで視聴者を離さない、BBC脚本のスピード感にこのあたりから乗せられる。うまい。

4)ドノヴァン女巡査「彼に同僚なんているの」?のあと、トランシーバーで「変人入りま~す」が、吹き替え版でウケていたらしい。楽しみにしていたが、字幕;「変人入る」=面白みのかけらなし。字幕は制限が厳しいのは理解できるけど、吹き替えのほうがニュアンス、ドンピシャっていうことは、多々ありますよね。

5)ピンク色女性の現場検証時。Dry, wetは状態を表す語としてわざわざ事件の手掛かりに、画面に字幕を打っている。ここは「乾く」「水」でなく「乾いている(状態)「湿っている(状態)としたほうが、検証の結果の意図を捕えられたかも。

6)再びドヴァノン女巡査。「心を病んでいる、退屈に耐えられない、そのうち犯罪を犯すようになるでしょうね」の見方が、2シリーズラストまで引くことに。BBC版シャーロックの人間的特徴として。

7)ワトソンがあらゆる角度から監視カメラに囲まれる場面。2014年現在、実際のロンドンという都市もまた、一般住民に対する防犯カメラ監視率が世界で最も高いという調査結果があるらしい。高度監視社会。この意味をどうとらえるべきか。

8)マイクロフトとジョンの初対面シーン。既にhave a sit,Johnってジョン呼ばわりしてる?『勇敢は愚かの同義語だ』Byマイクロフト。こんな出会いだったけれど、この二人は今後、妙に画面の中に一緒に収まると、安心感を与える。

9)「Think!」(考えろ)という、シャーロックが自分にも、他人にも厳しく使う単語。たぶん意図的に日常の中で行おうと努力していない全ての人間は彼にとって「凡人」なのだろう。シャーロックが言うたびにこっちも心臓止まりそうになる。――ニコチンパッチ3つ分(笑)。ちなみにこれをシャーロックに言った人物がいる。シーズン2「ボヘミアの醜聞」でアイリーン・アドラーが「考えて」、と。

10)キャンドルを持ってくるレストランオーナーの気遣いも、そこでの二人の微妙な会話も、ハドソンさんの「この辺じゃ珍しいことじゃないのよ」も、第1話から現代版は「この路線で行くぞ!」飛ばしまくり・・・・(笑)

11)そうか、普通の人間は「友達」とか「恋人」がいるのか――私も知らなかったよ(笑)。

12)タクシー追っかけでロンドンの街をシャーロック&ワトソンが駆け抜けるシーン。既に「ジョン」とファーストネームか。訳されていなかったけど。それと「サイコパス」は無理やり日本語にせず、そのままで良かったと思う。

13)カンバーバッチさんの「眼」はあまり好きじゃないけど、やつれた感じのこけた頬、きゅっと上がる時の(何考えてるか分からない)口元はなんとも好み。分析解説の時、スイッチオンになる早口もいい。

14)最後の銃をうったのが誰か分かるシーンのところは、ホ:Are you all right ?気分は?ジョ:大丈夫だ ホ:人を殺したのに? ジョ: yes, un・・・ああ、・・・(絶句)に来るまで「君だろ」は訳しちゃまずい気がする。はじめて「あ、もしかしてシャーロック、分かってるんだ」ってジョンが・・・のとこできづくように。

 ラストできちんと「宿敵」の謎を回収するのもよし(笑)次を観たくなる「監視レベル上げ」のセリフはなるほど映像で育った『現代ドラマ風』としか言いようがない。あっという間の88分。俳優陣の撮影都合上、シリーズ4英国放映は先の2015、16と発表になったが、シャーロック人気はその頃まで続いているか?