Entre la poire et le fromage 

『洋ナシとチーズの間』 パリのよしなしごとを徒然なるままに

BBC:SHRLOCK(シャーロック)シリーズ3 第1話 The Empty Hearse /『 空からの霊柩車』

 英国放映後、フランスでDVD販売初日にFNACで購入。The Empty Hearse:空の霊柩車、邦訳はどうなるのかと思ったら『空(から)の霊柩車』うまいなぁ。

 こちらはBBC公式HPより、2014年1月1日シリーズⅢ-1放映の公式大発表がなんと突然霊柩車で行われた衝撃の日の映像。現在もギャラリーに納められています。やはりBBCページが一番画像もきれいで豊富。BBC One - Sherlock - Galleries

 ツイッター(下)やFBなど各種ソーシャルメディアで世界中を一瞬に、情報は画像とともに駆け巡った。これが現代のBBC戦略、番組後方であり、マスコミも新聞も、要はプレス不要、ダイレクトに視聴者へ繋ぐ時代。その力量も試される。 ←マイクロフト兄(ゲイティス監督)TW

★最初は≪まあそんなところで間違いないだろう≫と舞台裏見てて、カラビナ取った(美しい)手つきとその後のモリーとのシーンには思わず私、声に出して吹きだしてしまった――ら、これはアンダーソンの想像だったか。この曲はシリーズ3のサウンドトラック一曲目『Bungee Jump』タイトル!! がっつんがっつんのダンス振付が頭の中で止まらない。


Sherlock Bungee Jump - YouTube

★アンダーソンとレストレードの野外珈琲シーンがいいのだけれど、レストレードこそ、自分に最も責任がありそれは部下の前では言えない。

★髭のおかげで老けたなジョン~って感じの登場!うまいねえ。グラナダ版のワトソンかと思ったよ!いちおう2年後ってことになっているわけだから。(アンダーソンの救いようのない落ち武者っぷりも別の意味で良かったけど。ロンドンってたぶんこういう都市。NYとも違う、光と影の存在する混沌の)

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★開始9分少しあたり(オープニング音楽後)ロンドンの『現代』シーンが急速にながれ、そのなかぽつねんと、眼が≪いっちゃってる≫感じのジョンが地下鉄に居る姿が。あれからジョンの『時』は止まったままなんじゃないかと、戦場から帰った直後なんかより、よっぽど医者を必要としている状態なんじゃないかと、(ドラマなのに)大真面目に心配になってくる。(笑)いや冗談でなく、221Bに入る姿、表情や背中の醸し出す雰囲気が、実際、30代の男が40の分水嶺を越えた時のモノ(実年齢もぴったりその時期の撮影になる)そういう人生の疲労と深みを醸し出し過ぎ。言葉ない。

 

★SH&マイクロフトの会話。私最初聞いた時はロシア語かと思っていて、でもやっぱりセルビア語で、兄が潜入して僅か数時間でそれを耳にして喋っていたんだと気づいた。SHを救いに来たわけだけど「兄さん見てただけで何もしていなかったじゃないか」とSHは言っていますね。結構兄としては遠回しに感謝を述べているような感じだし、言語習得にしても世界の外交官もビックリの耳と勘のよさを駆使しながら「昔はもっと速かった、衰えたな」とか言って自分でシャーロックに一歩譲っているのに(これだって弟に言わせてあげても良かったのに)。まあ現場嫌いの兄があそこまで潜入したわけだから、許してやってよと言いたいけど、捕えられてあそこまで痛めつけられてたら、結構肉体的にはしんどかったんだよねぇ、SH・・・。かわいそうに。

 

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★あ~らまあらま。ハドソンさんとジョンの紅茶シーンは、ほんの1分少々、兄&SHシーンに挿入される瞬間場面なのに、この二人が共有している想いが痛いほど伝わるクライマックス同然のシーン。セリフもお互い最小限の中に、この2年、言葉にしてこなかった二人だけに通じる想いが共振するからね。なんか英国の名女優&俳優の舞台みてるみたいなシーンだ。三人は――あの「変人」と日常を共にした家族。

「結婚するんです」「『彼』の名は?」有難う脚本。

★ジョンの写真見てSH「老けたな。old man と一緒だとうまく動けないから僕らで片付ける」って、アンタ、誰のせいだと思ってんの?!

 それと毎週金曜にフィッシュ&チップスを食べてるマイクロフトとジョンの姿を我々視聴者に想像しろと?

ロンドンをもう一度整理して、理解する必要がある――。ひゅう。決めセリフ。「ロンドンという都市」が舞台だからこそSHの物語が成り立っている。これ、パリだったら話になんないと私は断言する(SHがフルート吹いてプティ・デジュネ食べてワイン飲んでる姿とか見たくない。マダム・ハドソンだのドクトル・ワトソン?勘弁してくれ)モスクワもオスロもベルリン、NYでもダメだなあ。

 Sherlock series 3 episode 1 The Empty Hearse programme guide 

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★ジョンとの再会シーン★

・おススメシャンパンで「古い友人との再会」を示唆させるのに、全く気付いていないジョン。メガネ、ネクタイ、チョビひげの変装過程はこちらには無理なく楽しませてもらったけど。辺境の地に2年(おそらく東欧~ロシア~チベット~セルビアあたり)だから、たぶんロンドンの、洗練された都市型空気の中で自らの推理と感覚が鈍っていないかああやってまずは手馴らしして確かめてたんだと思うんだよね。まあ余裕でしたけど。挿入されるサルサの音楽も効果的。

 

・ジョンの怒りはもっともだ。脚本、無理がないし上手。一度で安っぽく許せるような2年は過ごしていないわけだし。震え方や、眼の感情の込め方から、口調の一つ一つが全てあの爆発シーンに繋げるんだけど、一連のジョンの演技が期待を裏切らず、うまいとしか言いようがないのだ。

・「日本式レスリング」⇒おお、ジャパニーズ『バリツ』へのオマージュですか!

・なるほどね。ジョンの怒りはもっともだ。「ワンワード、どうして一言連絡くれなかった!」(さっきハドソンさんに言われてた言葉じゃない?)「ヒューマン・ビーイング(人間)として反応する」と。英語って日本語でうまく置き換えられない、奥行きの味わいがこんな簡単な単語にすら、ある。

  

・「ほんとうに人の気持ちが分からないのね」(微笑むメアリー)「人間?ノー、分からない」「私がなだめとく」――う、この時、ハナジのSH、メアリーに対して推理を働かせるんだけれど、この時、不思議な単語がたくさん回りまくっている!!チャイルド、ガーディアン、ナース、「嘘」?賢い?linguistは語学に通じた人って意味だけど――shortsightedは近視かと思ったけどもう少し踏み込むと「近視眼的な」っていい方もするし。数字の2、恋人、猫?ブレッドはパン、それとも人の名前?サイズ、12、ownは「自分の」のown ?

 

   ⇒ああシャーロックは当然、この女性に対して「疑惑」を持っている、物語はこいつを排除する方向へ進むに間違いない、と思った。SHとしては、今回珍しく私情を挟んで、自分を待っててくれるはずのジョンが、こともあろうか別の伴侶を見つけちゃってたわけで、その相手に対しての気持ちを察するに余りあるが、それを除いたところで、事件上どう繋がりがあるのかがまだ彼にも?な状況。それがジョンの側に居る?余計に慎重にならざるを得ないところ。当然、この段階では兄との案件、ロンドンテロの関係者か、と睨むほかかなったんだけれど―――いやまさか次回以降、あんなことになるなんて。

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*SH帰還、各友人の反応。 

モリーはあんなもんで。「グラハム」には吹きだした――レストレード。【注:Greg Graham(グレッグ・グラハム)っているよねイギリスに(笑)また小ネタ遊び?】音楽効果も手伝って、レスト氏もまた、誰にも言えず胸のうちで許しを請うてきた人間じゃないかと。(あれ?彼は知らなかった派だよね)

 ハドソンさんはこんな感じ。当然よ。

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★マイクロフトVSシャーロック兄弟対決再び。2年の間に「Gold Fish」=金魚ちゃん、のお友達を作るぐらいの暇はあっただろう、とSH。どうも二人は他の子供に出合うまで市井の人間がいかにバカか知らずに、お互いだけを見て成長したらしいのだ。 シリーズ3はSHの家族ネタも多い?

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★さて地下鉄間の消えたパッセンジャーについて。こちらもロンドンの『subway』だからアンダーグラウンドの怖さがあるけどパリだったら『metro』で迫力にかけるわ。「駅と駅の間は5分・・・」高速回転の推理分析が冴えるSHだけど、相手がモリー、ジョンの突っ込みがいちいち頭で蘇るSH、ついには口癖の「ジョン」と名を呼んでしまう。

 シーズン2のコメンタリーでカンバーバッチさんがSH高速回転推理セリフは「人が頭で考えるより、喋っている量の方が早いんじゃ」って笑っていた。人に不可能なセリフの量だ、という意味です。

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★ジョンの絶交は宣言はまだとけて無いんだけど――やっぱり別の人間じゃ助手は務まらない。モリーにお礼とさよならをいうSH「君が惹かれる男に、ソシオパス以外も存在することを願っている。君の幸せを、こころから」

 は?いつになく人間っぷりを見せるSH。ちょっと考えてしまった。マジの感謝と受け取っていいのか、それとも何かあるのか、と疑ってしまう(これじゃ患者をSHと疑ったりして動揺を隠せぬジョンと同じだ)

 2年前、最も他人の純粋な気持ち(モリーの憧れ、恋心)を悪用したわけで。SHはその作用は分かっているから(アイリーンの件などで)いちおうすまないという気持ちはあるんだろう。ジョンと関わるようになって、ある意味人間性を学び、さらに2年SHもロンドンを離れ、辺境の地でひとりで居たその間、自分にとって大事な、いろんな人間を思い出したことも一度か二度はあったんじゃないか。感傷ではないにせよ。

 モリーファンが多いのは知ってるんですが、めめしくておどおどして全然好きじゃなかった。(だいたいIT関係者の『ジム』ことモリアーティーに引っかかるぐらいだから)彼女はシリーズ3で少し、強くなる。

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★スキップコード??うう~ん?そんなん正典でネタがあったか?私は頭を抱えてしまった。手紙で三つ置きに解読するとか?ないない・・・。しかもメアリー、機転効きすぎで怖い。あの『言語習得者』とかいう単語が関連あるのか?それとも何かの罠?とかね、ここで疑いを強めてしまった私。要注意人物ということか?

セントジェームズ教会=ジェームズはジョンのアイルランド読み=『ヘイミッシュ』だね。そして男の子が『Guy Fawkesは好きじゃないよ・・・』とか言ってたから 『Guy Fawkes Night』の祭りの事?と思って調べたんだけど、それって2月じゃない?会話の中では11月がどうのって言ってるけど――。

 そう言えばジョン、ハドソンさんに冒頭挨拶で行った時「僕は『ゲイ』じゃない」!!!って公表したとこだったのに。これGUYと引っかけ?

http://ichef.bbci.co.uk/images/ic/944x531_b/p01nw9rn.jpg  

 おおエリザベス1世ってそう言えば「メアリー1世」の腹違いの妹だ。ほらあのカクテルの「ブラッディメアリー」のメアリーさん(高校世界史教員免許保持者、自分でも今まで忘れてた)。時のスコットランド王はジェームズ(英語でジョン6世だった。カトリックとプロテスタント、英国教会の歴史の中でも入り組んでいて難しくて覚えられない辺りだよね!

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★ペアレンツって言った??両親?しかも本物のカンバーバッチの父と母が――

1k s3 sherlock MY EDIT bbc sherlock SherlockEdit The Empty Hearse  ってのは、もう英国放映後にネットで騒がれて知ってたんだけど。さすがにジョンの驚きは視聴者代表。N,Not,But I,,,,,NORMALだっけ「いや、その、別に何でもないけど――(あまりに)普通じゃないか!?」みたいな単語だったんだけど――とずっと思ってたら、そうだ「Ordinary」オーディナリー(普通=平凡の)こっちだ。今回見直して分かった。だってあの兄にこの弟だもの。正典でも田舎での幼少時代が人格形成に影響したことは分かっているものの、それ以上はシャーロキアンの最大の謎の一つ。女性嫌いに関しては、彼の母方の影響大ってことになってるから、さぞ虐待母かと(笑)――フツーじゃん(笑)

★「僕の医者だったら、ひげ、無い方がいいんだ」――(=剃ってくれて嬉しいな)SH

 おおっつ、手ごたえ感じてるぞ。助けたもんだから、そろそろ許してもらってもいい頃だと。そして221Bにこの二人が居る!!ノーマリーの単語はシャーロックが「僕のネズミ」(周辺の諜報容疑者らのうちの5人?に対して至って「大したことないやつら」と言ったとき)に使った単語だった。

 

★不可能を消去して―ーのセリフはもう何回目かだから今回はパス。そしてSh「must be」って単純だけどすごく英語的セリフだから、仏語訳出来ない~近くてAbsolumentって言うけど、英語でも同じいい方あるし。

★地下鉄「違法地帯」に入ってからは結局、完全SHモードにハマってしまうジョン。「確かか?」とかいいながらぴったりあってくる二人の呼吸に、おお、と視聴者まで懐かしくさせる。SHは「Look」(見ろ)とか普通は動詞で伝えるはずの事を「ジョン」って名前呼ぶだけなんだ。それでもジョンは、シャーロックが何をしろと言っているのか意味を瞬時に理解し、次の自分のなすべき行動を起こし「解体ダイナマイトか」とか反応してる。コンビ再結成(仲直り)まで現在地9合目。

  

★「マインドパレスに行け!」って、行くけど分からない(これフリだったのかな?)SH。挙句の果てに「Forgive me」許してください、と来た!Sorryとも言ったけどまともな謝罪をしているよ、ジョンに対して!!決め台詞はSH「君をまきこんですまない。メアリーとの未来があるにも関わらずーー」ついにJO「苦手なんだ、僕こういうこと口にするのはだけど――」

 お決まりの涙付きともなれば――まあ、答えはひとつだろうな、シャーロックだもの、その後はこちら⇒

 いつものパターン、2年経っても懲りず。まあこころで思っていてもダメ、ちゃんと言葉で言ってもらわないとね。SHの気持ちも分からなくはないけど今回はジョンにとってもそれでよかったんじゃ。

★アンダーソンに話したのがようやくホントのトリックか。まあSHのことだから分かんないけど。で、白骨はこいつの仕業ね。

★JO「君は愛している(楽しんでいる)――シャーロック・ホームズであることを」

SH「意味がわからないな」(←翻訳すると、ホントは凄く嬉しい。自分のそういうところを分かってくれて) 

 その後の会話はちょっとマジで泣かされる。墓の前でジョンが言ったセリフを聞いていた、とSH。だから「さあシャーロック・ホームズになる時間だ!」

               ―――コンビ復活!S3-2へ続く。