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Entre la poire et le fromage 

『洋ナシとチーズの間』 パリのよしなしごとを徒然なるままに

Sherlock 3-2 『 The Sigh of Three:邦題: 3の兆候』 結婚狂騒曲・先走り推理編 その4 シャーロックのシャーロック性を求めて

Sherlock

 

*【キタ~!その1】SH「ジェフ(わざと)トイレの時間だ」Lock this place down (この周辺を封鎖しろ):レスト氏「グレッグだ」ヤードに協力要請。SH始動!いいチームプレーじゃないか?グレッグ、もといレストレードって、雰囲気的に元ラグビー部デス的イメージ。昔は細くて繊細なミスター英国だったけど(笑)

*【キタ~その2】SH「・・・ヴァティカン・カメオ」!!

 意味の由来は最初の記事【その1】でUP済み。ここでは「戦闘態勢に入れってことだよ。殺しが起きる」とジョンの解説付き。

 アドレナリン出まくり!「何て言ったの」メアリーは分からない。⇒ふり

*マイク兄指示「narrow it down 」は容疑者を(狭めろ⇒絞りこめ)

*Sh「君だ、君なんだ、ああ僕を正しく導くのは」 JO「僕は何をすればいい?」

 SH「いつもと同じだ、謎を解かなくていい。命を救ってくれ

*SH、ついにマーダー(殺人)って言っちゃった。「この会場で誰か一人殺すとしたら?」ハドソン夫人「今なら確実にみんなあなたを選ぶわね」素敵・・・

*アーチーくん、頭いいな。「透明人間なら出来るよ。近衛兵隊を殺そうとしたのと同じ方法で」君は今なら、ちょっと弱体化したシャーロックの代わりになれる。

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重要『ショルト少佐の部屋前シーン』(72分前後~)

 JO「なんで部屋番号覚えていない!」SH「頭ん中少し消去する必要があったんだよ」こんなことはなかった。以前のSHならこんな些細な抜けミスは決してなかった――叫んだのはメアリー「207」!――おい!なんでアンタがショルトー大佐の部屋番号を知っている・・・?しかも招待のとき「絶対来ないわ」とか言ってなかった?何かメアリの動きに怪しさをいよいよ確信する私。

 ただでさえ女が推理に介入してくるのが許せないという私情ももちろんあるが(笑)この期に及んでシャーロック、名推理は鈍り、得意の高速回転も始まらない。結婚式の準備にどんだけ入れ込んじゃったワケ?と蹴りの一つでも入れたくなる。ジョンの「友達認定」に浮かれ切ってた結末がこれ⇒『シャーロック性の低下』でありそれと対照的にジョンの優位性が上昇。近衛兵詰め所でジョンが主導権を握っていた姿がここでも再び蘇る。

メアリー「謎を解いてよ、そうすれば彼はこのドアを開けてくれる」SH「ああでも分からないんだ」ジョンも説得、でもSH「なんでこの前分からなかったのに今分かるんだよ」イライラ(弱気発言)「ジョン、彼女を黙らせろよ」JO「彼女はもっともだよ」SH「ジョン、変わったな!」JO「Shut up(黙れ!)よく聞けよ!君はパズルごっこしてるわけじゃない。今までもそんな試しは一度だって無かった、君はドラマクイーン。この中では今にも人が死のうとしてるんだぞ。ゲームオン、謎を解け!!」

 ⇒問題の所在と解析・・・これ、またテーマを改めたいのでさわりだけ・・・。この凄まじい会話のやり取りの中に、ジョンの本気度とシャーロックの今回の落ちぶれ度が見てとれる。まずSH、とくべき問題がそこにあるというのに逃げ腰で、イライラのぶつけようがない。そういうSHの精神状態であればあるほど、安定を保つのがジョンのポジションだが「Shut up」黙れ、と命令形でSHにモノ申した。パズル=今までのように君の好奇心を満たすための遊びじゃないんだよ、人の命がかかっている。さあその君の優秀な頭脳を、人間を救うためにこそ使え。解決しろ、と医者のジョンが本気をぶつけるわけだ。どう考えてもこりゃジョンの優位性が明らか。

 ちなみに『ドラマクイーン』を調べてみたところ「パフォーマンスの激しい人/感情表現をオーバーに振り回す人/悲劇のヒロイン(芝居がかった)」などの若干皮肉めいた意味合いが強いらしい。主人公といっても、前回ライヘンバッハの「ヒーロー」があったためその単語は封印し、もう少し揶揄した言い回しを使ったのはうまい。劇画がかった、天才で、飢えて、求めて、仕方がなかった頃のいつもの『誰も真似できない天才・シャーロック・ホームズ』であることを、ジョンは命令したんだと思う。(ジョンはそんなシャーロックが好きだから)。

 ジョンは元軍人だから、普段の生活で、普通のヒト相手に、命令形でモノを言うことだけは無いはずだ。(大尉がカラスは白いといったら白い、絶対服従の世界。バスカヴィルの時に垣間見た通り)

 と、このテーマは根が深いので次回以降改めて持続するとして、筋書きに戻る。

*ショルトー少佐は「ユニフォームにわたしは殺されるわけだ」繰り返すが、元軍人たるジョン、元上司の気持ちは痛いほど。謎はといたもののそれだけで、SHの出番は殆どない。「私はどうやら医者が必要なようだ――」ジョンは医師として部屋に一番に乗り込む、その横顔と姿の凛々しさよ。その後をメアリーとSHがついていく。

 ショルト少佐の言葉の意味も印象的「ホームズさん、私とあなたは似ている」SH「そうですね」(同意する)。要考察ポイント。

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ラスト 『問題解決シーン』

*こら!ジェニーンにこっそり披露したダンス。「僕ホントはダンス好きなんだ。前からずっと。今のところ使用できないが、今後、このスキルを応用できる案件が手掛けられたらと思っている」・・・・却下(笑)。

 ⇒以前BBC・SHファンの女性がサイトに「私はベネディクトファンです。でも彼のバイオリンシーンだけは、弦の持ち方が違うので安心して見ていられません。どうか彼が頑張ってうまくなってくれますようにーー職業:バイオリン教室講師」と書き込みが。そりゃプロからしたら俳優の即席演技じゃ納得いかないのも当然でそれをいっちゃあおしまいよ。(視聴者には、SHが構えてくれるだけでhappyだ)シーズン2では「蛍の光」だっか短い曲はベネさん一生懸命練習して、本人演奏を入れたと新聞に書いてあった。(残りは音楽担当の娘さんの実演奏らしい)――という「バイオリン」は前振りの話題、いやラストのこの「ダンス」は・・・ターンは、これはギャグよね(笑)神様お願い、立ってコートをひるがえしているだけでSHは充分SHなの!決して彼を踊らせる事件など、持って来ないで!!お願い×××××(笑)

  ジャニーン拍手してる場合か?

*「写真に写っているものでなく、写っていないものだ」――これは「吠えるべき犬が吠えなかった」正典の「白銀号」事件と似ている。常識を真逆から疑って見ただけのことで、実にあっさり、単純に。人は事件を難しく考えたがるものだから

*「ジョナサン・スモール」くんかね!おお~ここまで正典『四つの署名』にこだわるとは。(ジョナサン青年がショルトーに裏切られる話なのです)

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『最初で最後の誓い』――夜の部。(80分あたりから)

*Sh,二人のために作曲した「メアリーとジョンのためのワルツ」をバイオリンで奏でる。『私はこれまで人生で誓いなど立てたことはありませんし、今後もないでしょう。でも今夜、皆さんの前で私は人生最初で最後の誓いを立てることにします。メアリー、ジョン、今後何が起ころうと、どんな状況であろうと、今日この日より、私はあなた方のため何でもします。あなた方3人のために。あ、えーと、あれ、数え間違えたかな、あなた方2人のためにです』

 ごめん、余計な推理だった。⇒3人になる兆候(The signs of three)のこと。

JO「黙れ」SH「ごめん」Jo「なんで僕より先に分かるわけ?僕医者だよ」

SH「今日は休みだろ」JO「君も休業だろ」SH「パニくるなよ」JO「パニックなんてなっていないよ!」メアリー「ちょっと待ってよ、妊娠してるの私よ、私がパニックになるべきじゃない?」SH「全員落ちつこう。パニクる理由はない」JO「分かった様な顔してさ」

 いつものテンポよい会話、でも次はちょっと泣きどころか?SH。

SH:「分かってたさ。君たちは世界で一番素晴らしい親なんだから。もう充分子供の面倒見る練習は積んできたでしょ?」 JO「練習?」

SH「君たちはもう僕の面倒をみる必要はないんだ。もうすぐ本物の赤ちゃんが来る」

 踊って来いよ、と促すSH、メアリーは「あなたは?」

JO「3人で踊るわけにはいかない。物事には限界がある」 SH「そうだな」

 ワルツじゃないけど、大丈夫、彼には踊り方を教えておいたから――。in真夜中の221B「ほんと、あの噂はどこから来たんだろう」

***2人が離れていくと、ひとり残されるSH。以降、セリフのない残りラスト1分に満たないシーンが、今回の「SH騒動」とも呼ぶべき物語の一つの結末を表している。

 

「ジャニーンの姿を探すSH」が、彼の心理状況を的確に表現。急に一人になって無意識に「誰か」を求めるが、彼女ですら別の男と踊っている。我に返るSH

 ⇒SH,ベストマンに選ばれ、トモダチ認定されてから今日までジョン尽くしで忙しかった。ある意味、彼が彼であることをつかの間公の理由により一時停止することの許された「安楽の日々」でもあった。3-1でも書いたように、身を潜めていた2年、SHは我々が想像する以上の孤独を辺境の地で味わいつくしたのだろう。なまじジョンを、人間の感情を、温かみを、知ってしまっただけに。最初から一人なら、ひとりの辛さなんかどうってことない、「二人を一度でも知った者がひとりに戻る辛さは身を引き裂かれる思いだろう。(このへんが「私は孤独ではない」と言い切る兄との決定的な違い、SHの「弱さ」)帰ってみればジョンは別の生活を持っており、自分へまるまる注いでくれるはずの愛情はメアリーに持って行かれている。居場所のないSH。今回得た「ベストマン」という役柄に、殆ど『人格全否定』『“シャーロク・ホームズ廃業/一時休業』レベル、つまり『シャーロック性の崩壊寸前』までしてしがみついて、頑張っちゃった気持ちは――察するに余りある。

 視聴者の中に「S3-E2」(この話)は、ずっともやもやする、あれはファンのための『番外編』『お祭り編』だと酷評するのも、一応理解できる。シャーロックがシャーロックたるゆえんを失って『シャーロック性』を最後の1カットになるまで取り戻せないから、見ているほうはむずがゆいのだ。

 それでも、やがては享楽に果てしのつきて、人々が「日常」に戻る時だということに、彼は気づく。周りの人々は――みな「戻る場所」を持っている。彼だけがない。きっとマイク兄に電話で言われたこと、思い出したんじゃないかと思う。背筋を伸ばして、会場をでる。鳴り響く音楽、踊りつづける人々。モリーはそんな彼の後姿を見てはいるが、追わない。

 コートを羽織る。“襟、立て忘れているぞ”というジョンの声を聞くことは、たぶんもうない。この瞬間、彼は再び『シャーロック・ホームズ』になって、彼自身を取り戻してロンドンの闇に出ていったのだと思う。彼に帰る場所はない。代わりに、その卓越した頭脳にふさわしい、独りで立ち向かう場所があると目を覚ましたから。

 それこそが「僕」が生き続ける意味なのだと、そう信じて。

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 ★シャーロックがジョンとメアリーのために作曲した「ワルツ」。楽譜に封をして、会場に置き残して行った。


Sherlock Series 3 Soundtrack - 14 - Waltz for John and Mary (From The Sign of Three) - YouTube

 ★最後のダンス曲、やっと見つけた!!


The Four Seasons - December, 1963 (Oh, What a Night) [with lyrics] - YouTube

                            S3-E2その1~その4完結。次回最終第3話へ。