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Entre la poire et le fromage 

『洋ナシとチーズの間』 パリのよしなしごとを徒然なるままに

ThinkersとFeelers 『シンカー:考える人』vs『フィーラー:感覚の人』マイク&シャーロック兄弟対決

Sherlock

 前々からBBCシャーロックの「兄」マイクロフトという存在の描き方にハマっている。って早々に、カミングアウトしたけど。というのも彼が監督兼、脚本だから(笑)

 私も長女だし彼の長男独裁気質が肌に合う。画面に出てきて何やってくれてもどんだけエバってくれても、違和感ない(笑)。SHより正直頭キレるのだけれど、根回しして弟心配してたり。行動原理にそれなりに「あ~わかるわ~」と共感しつつこのドラマを見ることができる、唯一信頼・安心の登場人物。

 自分はどんな本だろうと映画だろうともちろんドラマであっても「書き手」の立場から眺めてしまうから――きっと私ならこう描く、とつい脚本家の意図なんかを分析して「見進めて」いることが多くて(やな視聴者だ)、そんな中「次は必ずこういう展開にしますよね、マイクロフト」と確認したくなる、常に指示を仰ぎたくなる存在。なんか上司っぽい(笑)

 そろそろばらす・・・私のネタ元

英国のファンサイトI Believe in Mycroft Holmes(マイクロフトホームズを信じる)


I Believe in Mycroft Holmes

サイトの中には『A Study in  SUITS』(スーツの研究)という(緋色の研究、あるいはスタディインピンク⇒BBC『ピンク色の研究』のもじり)マイク兄の毎回お召しになるスーツについて、詳細解説するページも。『国家そのもの』たるマイクロフトの身なりを研究することは、すなわちこんにちの英国とその行方を検証することに繋がるという、凄まじきエナジーかな。

 他、優れたエッセイ、作品分析等、分量、読みごたえ(何しろ論理性が抜群)ともにニジュウマル。参加資格は『完全にマイクロフト(およびドイル、正典(キャノン=原本のことね)気違いであること』。フツ―のマニアじゃ、ちょっと歯が立たない。演じるマーク・ゲイティス自身が、その鏡とも言える存在だから(笑)

 さすがに最近の更新は減っていますが。2016年までモチベーションを維持できるのか。

 さて、ひとつ自分の好きなサイトができると、そこをベースにいろんな方面に開けてくる。毎回500近いレポンスがあるのが「マイク兄VS賢明な弟 性格分析」に触れる記事。どういうリンクの経緯だったから忘れてしまったけれど、さらにマジ専門サイトへ、ドツボにハマってしまった。

 ようやく今日の本題。人間には「Thinkers(シンカー):思想家、あるいは考える人」と「Feelers(フィーラー):感覚、感性のヒト」という2パターンがあるらしい

 これはスポーツ選手などで、分析されることが多い。1対1の真剣勝負の人間性が問われるスポーツ。テニス、クライミング(高所、極所登山、クライマー)、ボクシング。感覚の芸術だと思われているピアニストや、ダンサーにだって、この見方を当てはめると面白い。ああT型だと思うダンサーも居るし、どんだけやっても年を重ねても、F型の踊りでしか進化して行かないタイプも居る。別にTが優れている訳ではない。Fゆえ、直感型天才としか言いようのない、崇高な「神業」をやってのける。神の啓示ってやつかな。

 さて、これをそのまま兄マイクロフト=(シンカー)弟シャーロック=(フィーラー)と仮定し、性格分析論を展開した英国のシャーロキアンサイトがある。

 考え付くことからして凄すぎる。


The Holmes Brothers - Equal but Different - Firestorm over London

 ロンドンの精神医学のお医者さんのサイトで、BBCシャーロックの「ホームズ兄弟」についてこの「成熟モデル」(人間の感情の対処戦略の2つのカテゴリ)にあてはめ分析することは「個人的に検証に値すると考える」(←早い話、業務と関係なく面白いぜってことでしょー・笑)とのこと。長い考察のタイトルはThe Holmes Brothers - Equal but Different:つまり「ホームズ兄弟は等しい(同類である?)でも異なっている」。

 In the development maturation model which is now being more frequently used in psychiatry: human emotional coping strategies fall broadly into two categories: thinkers and feelers.

 サイトによると――――(要約)

・マイクロフトはほぼ確実な「思想家型」Mycroft is most definitely a thinker:

 弟のため深く思考し彼のニーズに対応すべく自身の感情を冷静に押さえることを身につけている。

・SHは、ほぼ間違いなく思想家型でなく、典型的な「不適応性感覚型」である

 Sherlock is most definitely not a thinker, he is the archetypal maladjuster feeler. 

 彼は自分の感覚を最重要視し、他人を考慮しない。彼の積極的なパフォーマンスはそのため。 

 ・一見、彼らはEqual 「同じ」ように見える

 ・=何故なら、彼らは幼少期に密接な関係の中で育ったから。

 ・けれどもそのキャリアの違いは何故?

 ・SHはマイクロフトの反射性(ゆがめられた鏡)ではありません。

この精神科医には、ほんとうに医学的見地から細かい指摘があって――例えばバッキンガム宮殿や、モルグでの兄弟会話の一つ一つなどから―――翻訳しだすときりが無いのだが、究極の所、兄は「社会とうまくおりを付けてやっていけるけど、弟はそうじゃないよね。で、この関係性はそれぞれが自分の意志で選択したモノであって、二人の関係は、大人になった今でもまだまだ構築継続中なんだよ」ってことを言いたいらしい。はあ・・・なんか尻切れトンボですが、あまりにハイレベル過ぎて私の手に負えないわ(笑)

 恐るべし英国ファン。このような側面もドラマの新しい思考手段として面白い。

 秋の夜長、泥沼サイトへハマってみるのもいかが??